5月25日(金)
最近よくお仏壇の「始末」をよく聞きます
家が空き家になった
若い人が県外にでて誰も面倒を
見れなくなった
小さなお仏壇に変えようと思う
等、理由は様々です。
清水仏壇店では、始末する前に、お寺さんに
おしょう抜きのお経をあげて頂き
本尊(掛軸や木像仏)がかかったまま
位牌が残っているままであれば
やはり長年、人が手を合わせてきましたので
お寺でお預かりして頂くか
引き取り手の無い場合は
密教のお寺さんにお願いして
お経さんをあげてお焚き上げして頂き
本尊や位牌を始末して頂いています。
お仏壇はお店に持ち帰り、雨風にさらした後
解体させて頂きます。
その中で、彫刻や、蒔絵など昔の職人さんが
作ったもので、素晴らしいものがあると
昔から部品、部品にわけて保管して来ました
(仕事場の昔から使っている、魔法の棚)
(いつの時代の棚なんや ^ – ^)
(龍、天人、鳥、花、等、しっかりわけられています)
中には大正や昭和の時代の職人さんの彫刻
、蒔絵、屋根、等、仏壇を作る側からみると
やはり昔の職人さんの作品。
素晴らしいな。と思うものもあります。
(写真は先代の時代から始末したお仏壇の彫刻、蒔絵等)
こういったものに、修復のときや
お仏壇を作るときに
すごく助けて頂くときがあります。
昔から仏壇七職という言葉があり
七つの職人さんによってお仏壇は
作られています。
・木地師
・塗師
・金箔押師
・宮殿
・彫刻
・蒔絵
・金具
全て手仕事の職人。
だんだんと職人さんがいなくなる時代
金額の面でも
なかなか簡単に使わせて頂く事が
出来なくなってきています。
またこんな歴史ある職人さんの手仕事の彫刻
や蒔絵をまた修復して「お仏壇」として使わ
せて頂いています。
新しいものはどんどん増えますが
古いものは形を変え、威厳がなくなるばかり
技術も心も残していく事の方が
はるかに難しいと思う
歴史あるもの、人が手を合わせてきたもの。
お仏壇屋を続けていく限りは
昔ながらの考え方で
心と記憶の中にある
見えない部分も変わらずに
大事に大事に残していけたらなと。
考えています。
合掌の心で安らぎを。。。